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梅干しを干した後はどうする?梅酢に戻すか戻さないか?保存場所や容器、カビの対処法などを詳しく

梅を塩漬けにし、シソを加えて干すと、梅干し作りのプロセスは長いですが、いよいよ終盤です。
しかし、「干した後はどうすればいいの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
また、スーパーで見るしっとりとした梅干しを想像していたのに、自分の梅干しが予想以上にカラカラになってしまった場合もありますね。
このようなとき、カラカラのまま保存容器に入れるべきか、それとも梅酢に戻すべきか迷うこともあるでしょう。

この記事では、「梅干しを干した後どう保存するか」について詳しく説明し、余った梅酢の活用方法も紹介します。
お好みのおいしい梅干しを楽しむために、適切な保存方法を見つけましょう。

干した後の梅干しはどうする?

梅干しが完成したかどうかを確認する方法

まず、梅干しが完成したかどうかを確認する方法を説明します。
一般的に、梅干しを干す期間は3日間ですが、3日経っても水分が多すぎたり、逆に乾きすぎたりすることがあります。
完成かどうかを確認するには、梅干しを触ってみてください。
もちろん清潔な手で。
皮が柔らかく、表面のシワがつまめる状態であれば完成です。

できあがった梅干しは、保存容器に入れ、湿気の少ない冷暗所で保管します。
すぐに食べても構いませんが、できたての梅干しは少し青臭さが残ります。
半年以上置くと味がなじんで美味しくなり、3年経つとさらにまろやかになると言われています。

干した後の梅干しは「そのまま保存」でOK!

干した後の梅干しは、そのままの状態で空の保存容器に入れてしまって問題ありません。
表面がカラカラに見えても、中にはまだ水分が残っています。
そのため、そのまま保存容器に入れておくと自然としっとりしてきます。
「柔らかい梅干しが好き!」という方は、梅酢を使った保存方法もあります。

梅干しの保存方法

3つの保存方法を詳しく説明します。

① そのまま保存容器に入れる

やや乾きめで果肉がねっとりした食感の梅干しが好きな方はこの方法がおすすめです。
酸味は少し落ち着きます。

手順
1 干した後の梅干しを空の保存容器に入れる
2 梅干しと梅干しの間に赤ジソを挟む
3 保存容器の蓋を閉めて密閉する

干しすぎてカラカラになった場合も、そのまま保存容器に入れておくと、自然としっとりしてくるので安心してください。
ただし、保存容器は蓋が密閉できる容器が必要です。
密封できないとさらに梅干しの水分が抜けてしまいます。

② 一度梅酢に戻してから保存容器に入れる

柔らかい梅干しがお好みの方はこの方法がおすすめです。
梅酢は、梅を塩に漬け込んだ際に梅から出てきた梅のエキスです。

手順
1 ボウルに梅酢を注
2 干した梅干しを数秒間梅酢に浸す
3 梅干しを取り出し、空の保存容器に入れる
4 梅干しと梅干しの間に赤ジソを挟む
5 保存容器の蓋を閉めて密閉する

一度梅酢にくぐらせることで、カラカラになった梅干しも柔らかく仕上がります。

③ 梅酢に戻す

色鮮やかで果肉がみずみずしい梅干しが好きな方におすすめです。

手順
1 干した後の梅干しを保存容器に入れる
2 梅干しと梅干しの間に赤ジソを挟む
3 保存容器に梅酢を注ぎ入れる
4 保存容器の蓋を閉めて密閉する

干した梅を梅酢に戻すと、保存中も色鮮やかでみずみずしい梅干しになります。
ただし、酸味が強くなるので注意が必要です。

これらの方法で、自家製梅干しを美味しく保存して楽しみましょう。

干した後に梅酢に戻して保存するか迷っている

長期間保存したい場合は、塩分18%以上で漬けることをお勧めします。この場合、梅酢に戻さずに保存した方が保存性が高くなります。

私は、梅酢にくぐらせずに保存容器に入れています。
でも、どちらでも構いません。
梅酢に戻すか戻さないかの違いがありますが、梅干し作りには決まった方法はありません。
自分の好みに合わせて選んでください。
ただ、どちらが好きかわからない場合は、半分はそのまま保存し、半分は梅酢に戻してみて、味や食感の違いを比べてみてはいかがでしょうか。
違いがわかれば、どちらが好みかもわかり、来年の参考になります。

梅干しのカビ対策

梅干しにカビが生えた場合の対処法について解説します。
特に白カビはよく見られるので、塩との見分け方と対処法を紹介します。

見分け方

白カビはふわふわとした綿のような質感で、塩はつぶつぶとした結晶です。判別が難しい場合は、お湯に浸けてみてください。塩は溶けますが、カビは溶けません。

対処法

  • カビを取り除く
  • カビの生えた梅を捨てる
  • 梅酢を煮沸消毒する
  • 他の梅を流水で洗い、食酢やホワイトリカーで殺菌する
  • 保存容器も洗浄・消毒する

定期的に梅の様子を確認し、早期発見で対処することが重要です。

梅干しの保存場所と賞味期限

梅干しは冷暗所で保存するのが適しています。
冷蔵庫での保存も可能ですが、冷暗所に比べて酸味が強くなることがあります。
自家製梅干しの賞味期限は、適切な保存環境であれば1年以上持ちますが、風味や食感が変わるため、早めに食べることをおすすめします。

保存場所

保存容器に入れた後、保管場所にも注意が必要です。
風通しが悪く、湿気の多い場所や直射日光が当たる場所は避けましょう。
特に、台所のシンク下は湿気がこもりやすく、カビが生えやすいため適していません。

適した保存場所は、風通しが良く、直射日光が当たらない場所です。
温度は15℃から25℃が理想的です。
リビングや廊下など、人の往来があり、空気が循環する場所が適しています。
冷蔵庫に保管すると味がなじむまで時間がかかるため、常温保存が推奨されます。

保存容器の消毒

保存前に容器をしっかりと消毒することが重要です。
消毒には、熱湯消毒かアルコール消毒(ホワイトリカーなど)を使用しましょう。

自家製梅干しの賞味期限

自家製梅干しには賞味期限が気になるところですが、塩と紫蘇だけで漬けた場合、基本的に賞味期限はありません。
百年ものの梅干しが高価で取引されることもあるように、塩には保存効果を高める有機酸が含まれています。

ただし、はちみつを使用したものや減塩の梅干しは賞味期限が短くなります。
塩分濃度が18%から20%の梅干しは長期保存に適しています。
昔ながらの手順で作られた梅干しは常温で長期保存が可能です。

梅干し保存に適した容器の選び方

梅干しを漬けた時に使った容器をそのまま保存用に使う方も多いでしょう。
それでも十分ですが、梅干しを干すと容積が減るので、ちょうどよいサイズの容器に移し替えると便利です。
長期保存には「適した容器」を選ぶことが重要です。
どのような容器が良いのでしょうか?

ポイントは次の3つです。

①しっかり密閉できること
まず、密閉できることは、梅干しの乾燥を防ぐために重要です。

②口が広いこと
口が広い容器は、取り出しやすくて便利です。

③食品用の容器であること
また、食品用でない容器は、素材によっては有害物質が溶け出す可能性があるので避けましょう。

梅干しにおすすめの保存容器

具体的には、次の3つの容器がおすすめです。
それぞれのメリットとデメリットを見てみましょう。

甕(かめ)

メリット
・酸や塩分に対して強い
・厚みがあるので中身の温度を一定に保つことができる
・傷がつきにくく、耐水性に優れている
・広口なので出し入れが容易

デメリット
・重い
・取っ手がないので動かしづらい

甕は昔から梅干しなどの保存に使われており、耐久性が高いです。
しかし、重いため移動が難しいという難点があります。

琺瑯(ほうろう)

メリット
・酸や塩分対して強い
・雑菌が繁殖しにくい
・におい移りがない

デメリット
・傷がつきやすい
・傷がつくと錆びやすい

琺瑯は食品の保存容器として人気がありますが、傷がつくと錆びやすくなるので注意が必要です。
傷や剥げ、ヒビがある場合は金属部分が露出するため使用は避けましょう

ガラス瓶

メリット
・酸や塩分対して強い
・透明なので中の様子が確認できる
・おしゃれなデザインが多い
・におい移りしない

デメリット
・光の影響を受けやすい
・急激な温度差や衝撃で割れやすい

ガラス瓶は中が見えるので安心ですが、光を避ける工夫が必要です。

梅干しの保存に不向きな容器

金属製とプラスチック製の容器は避けましょう。
金属製は酸で劣化しやすく、プラスチックは長期間の保存には向いていません。
短期間で食べきれる量を入れる場合は問題ありませんが、長期保存には不向きです。

余った梅酢の使い道

梅干しを作る際に出てくる梅酢は、さまざまな用途に利用できます。

まな板の消臭

梅酢をまな板にかけ、しばらく置いてから熱湯で洗い流します。
白梅酢の方が色移りの心配がなくおすすめです。

シンクの掃除

クエン酸が含まれている梅酢はシンクの水垢を落とすのに適しています。
キッチンペーパーを敷いて梅酢をかけ、数時間後に軽くこすりましょう。

梅酢ドリンク

梅酢を使ったさっぱりとしたドリンクは、夏場の水分補給に最適です。
赤梅酢を使うと色鮮やかになります。

赤梅酢ごはん

ご飯に赤梅酢を混ぜると、ほんのりピンク色になり見た目が美しいです。

梅酢ドレッシング

梅酢の酸味を生かしたドレッシングは、サラダとの相性が抜群です。

まとめ

  • 梅干しは干した後、保存容器に入れて冷暗所で保管
  • 梅酢に浸して保管する方法もあり
  • おすすめの保存容器は「甕(かめ)・琺瑯(ほうろう)・ガラス瓶」
  • 余った梅酢は掃除や料理に活用可能

梅干し作りは手間がかかりますが、その分、自分好みに仕上げる楽しさがあります。
美味しい梅干しが出来た時の喜びはひとしおです。
丁寧に梅を扱うことで、暮らしに豊かさを感じることができ、家族も喜んで食べてくれることでしょう。
あと少しで完成です!おいしい梅干しが楽しめますように。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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