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土用の期間に土いじりや草むしりをしてしまったら?!避けるべき理由と対処法。

「土用の期間には、土いじりや草むしりを避けるべき」とよく言われますが、その理由をご存知でしょうか?
庭の雑草はどんどん伸びますし、天気やスケジュールに合わせて庭仕事をしたいですよね。
時には土用の期間であることを忘れて土いじりや草むしりをしてしまうこともあるかもしれません。

土用の期間に土いじりや草むしりをしてはいけない理由や、うっかりしてしまった場合の対処法を知って、効率的に庭や畑の手入れをしましょう。

この記事では、
土用の期間に土いじりや草むしりを避ける理由は?
土用の期間にうっかり土いじりや草むしりをしてしまった場合の対処法は?
土用の期間にどうしても庭仕事をしたい場合の方法は?
2024年の土用の期間と間日(まび)はいつ?
などについて詳しく解説します。

これらの疑問を解消し、安心して庭仕事を進める参考にしてください。

土用の期間に土いじりや草むしりが避けられる理由とは?

土用の期間に土をいじってはいけない理由

土用の期間は、地面を掘ったり動かしたりすることは避けるべきとされていますが、その理由はなぜなのでしょうか?

その理由は土用の期間は、土の神様である「土公神(どこうしん)」が土を支配し、「土の気が旺盛になる」とされ、「土を動かすこと」が禁じられているためです。

土公神が支配する期間に土を動かすと、その怒りを買い、災いを招くと信じられてきました。
そのため、土を触ることが忌避されていたのです。

土を動かすことには、建築の基礎工事や地鎮祭、増改築、造園、穴掘り、ガーデニング、土木工事、造園、農業、ガーデニング、畑仕事などが含まれます。

一方、草むしりや草刈りは土を直接動かさないため、基本的には問題ありません。
ただし、根が深い雑草を抜く場合は土を掘ることになるため、注意が必要です。
また、除草剤の使用も土に影響を与えるため避けるべきでしょう。

土用の期間中は、土いじりだけでなく、新しいことを始めるのも避けたほうが良いと言われています。
これは、季節の変わり目に体調を崩しやすいことから、穏やかに過ごすことが望ましいという古来の考えに基づいています。
特に、昔は医療が発展していなかったため、無理をせずに体を休めることが推奨されていました。

土用の時期とその背景

多くの人は土用や土用の丑の日と言えば夏を思い浮かべるでしょうが、実は土用は春夏秋冬の四季にそれぞれ存在し、年に4回訪れます。

そもそも「土用」とは、中国の五行思想に基づく暦の一部で、「土旺用事(どおうようじ)」を略した言い方です。

「旺」は「盛んになる」を表す字です。

五行思想(ごぎょうしそう)では、万物は「木」、「火」、「土」、「金」、「水」の五つの要素で構成されるとされています。
これを春夏秋冬の四季に対応させると「春」は「木」、「夏」は「火」、「秋」は「金」、「冬」は「水」となり、「土」が余ります。
そこで季節と季節の間、季節の変わり目に「土」の季節が設けられました。
その期間が「土用」なのです。

土用は一年に4回訪れ、土用の期間は「四立」、つまり「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の約18日間を指し、4つの土用それぞれが、「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」とも呼ばれます。

「立」の字は始まりを意味し、立春は春の始まり、立夏は夏の始まり、立秋は秋の始まり、立冬は冬の始まりを示します。

五行思想(ごぎょうしそう)とは
五行思想は古代中国で発祥し、日本や韓国にも広まり、東アジアの伝統的な学問や文化に大きな影響を及ぼしました。
近代に入ると、非科学的な迷信と見なされ否定や批判を受けることもありましたが、現在でも漢方医学や健康法、占いなどにその名残を留めています。
五行説は、あらゆる事象を「木・火・土・金・水」の5つの要素に分類し、これらの相互作用や変化を説明する理論です。

土用の期間に庭仕事をしたい場合は「間日」を選ぶ

土用の期間に土を扱うと神様を怒らせると言われていますが、農作業などでどうしても土をいじらなければならない場合もあります。

どうしても土用の期間に庭仕事をしたい場合は、「間日(まび)」を選びましょう。
間日は年に四回の土用期間中に設けられ、この日は土を司る神様が天上界に行くため、土を動かしても良いとされています。
農家でもこの日に農作業をすることがあります。

土用の間日は以下のように決まっています:
春:巳・午・酉の日
夏:卯・辰・申の日
秋:未・酉・亥の日
冬:卯・巳・寅の日

土用の期間にうっかり土いじりや草むしりをしてしまったら

土用の期間は本来、農作業をする人々の休息期間とされています。
この時期に体調を崩した場合、それは季節の変わり目で体調が変化しやすい時期だからかもしれません。

どうしても間日に作業ができない場合や、うっかり土用の時期に土をいじってしまった場合は、神様に対してお詫びの気持ちを持ちながら作業をしましょう。

気になる場合は、土の神様に謝罪するのも良いでしょう。
心から謝罪すれば、神様も理解してくれるでしょう。
「うっかりしていました。土の神様ごめんなさい。」
「どうしてもこの日に土いじりをしないといけません。タブーを破ってごめんなさい」
と、心の中で謝るだけでも良いですし、神社にお参りするのもよいと思います。
気持ちが落ち着きます。

土用期間の前に始めたことは続けてOK

家の新築などの長期作業の場合、土用前に着工したことは土用に入っても続行しても問題ありません。
これはありがたいですね。

家の新築や増改築などは数ヶ月かかることがあります。
土用の期間中に作業を中断していては、いつまで経っても完成しません。

2024年(令和6年)の土用期間と間日

四立の日付は年によって2日程度前後するため、土用の日も毎年変わります。

土用の期間は、大雑把な覚え方としては、夏休みが始まる頃、10月の中頃、正月が明ける頃、入学式の頃からそれぞれ18日間と覚えておくと良いでしょう。

2024年の土用期間と間日は以下の通りです:

季節土用期間間日
1月18日~2月3日1月18日、1月27日、1月28日、1月30日
4月16日~5月4日4月23日、4月24日、4月27日
7月19日~8月6日7月19日、7月26日、7月27日、7月31日
10月20日~11月6日10月22日、10月24日、10月26日、11月3日、11月5日

まとめ

土用の期間に土いじりや草むしりを避ける理由と、その対処法を紹介しました。
土用の期間は「土の気が旺盛になる」ため、土を動かすことは避けるべきですが、草むしりや草刈りは基本的には問題ありません。
うっかり土いじりをしてしまった場合は、気にせずリラックスして過ごし、どうしても庭仕事をしたい場合は「間日」を活用してください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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